富士山にて落石により女性20歳代の死亡事故
2019年8月26日に、富士山の吉田・須走ルートにて、落石による死亡事故がありました。
※8月27日の新たな情報を追加して書き加えております。
吉田ルートと須走ルートは途中から合流し、さらに頂上を目指す形になりますが、今回の事故発生は3450メートル以上の8合5勺地点より先の位置に当たります。
ニュースでは山頂付近と表現されていますが、具体的な場所は分かっておりません。
ただ、山頂付近は2018年秋の台風により、石積みが崩れたこともあり、2019年の登山は本来の7月1日登山道開放から、7月9日に伸びたという経緯があります。
また、該当する箇所は登山道が狭くなっているなど、以前と状況が変わっています。
落石の原因が人が落とした石なのか、それとも台風被害によって緩んだところの対応が不十分だったのかは明らかになっておりません。
事故があった時間は7時と、夜の無理な登山ではなく、明るい時間帯での登山だったこともあり、また、グループ登山だったこともあり、しっかりとした対応をしている場合でもこのような事件に遭遇しうるのが登山であることを肝に銘じる必要があるかもしれません。
以下から写真の場所までは2019年8月27日追記
その後のニュースで、実際の落石被害は朝5時とのこと。上述の7時は救出時の時間。夏のため、朝5時でもその時点では明るいと思われます。ただ、登山開始が19時からとのことですので、夜間登山をしていたようです。
今回の事故とは話は変わりますが、夜間登山はできるだけ控え、山小屋利用でゆっくりと登山することが推奨されます。
頂上での御来光目当てに人も多いため、混雑によっての落石の可能性も考えられます。
死因は胸に落石が強く当たったことによるもの。頭ではなくても死亡までつながる事故になることもあります。
被害に遭われたのは29歳ロシア人女性。ただ、日本人の夫を持つとのことなので、外国人観光客の安易な登山ではないと思われます。
被害に遭われた場所は頂上から200メートル下。富士山は3776メートルですから、3550メートルくらいの位置での被害と思われます。
まだ確定ではありませんが、落石をした可能性があると述べている人もいることから、自然の落石ではなく、人為的なものの可能性が高まっております。
写真は2010年時点での9合目以降の様子です。
以下、関連するニュース記事。
『26日午前7時ごろ、富士山の山梨県側登山道の頂上付近で「登山していた女性の頭に落石が当たり、けがをした」と119番通報があった。富士吉田署によると、20代女性が死亡した。
県によると、落石は午前5時ごろにあり、一緒にいた登山者らが女性をいったん山頂に運んで運搬車に乗せ、8合目に常駐している医師と合流して5合目に運んだが、死亡が確認されたという。
事故を受け、県は標高3450メートルに当たる8合5勺(しゃく)地点から山頂までの登山道を通行止めにした。
現場付近は昨年10月の台風の影響とみられる石積みの崩落で通行止めになり、今年7月9日に仮復旧したが、石をネットで覆い、一部は登山道の幅が狭くなっている。
富士吉田署は、落石が自然発生したのか、登山者が落としてしまったのかなど、詳しい状況を調べる。』(産経新聞 2019年8月26日配信)